個人情報の不正取得について
個人情報の不正取得による事件が後を絶ちません。探偵業者だけの話ではなくつい先日にニュースでも騒ぎになり覚えに新しいと思いますが企業により管理されている個人情報のデータベースから個人情報を持ち出し売却し利益を得る従業員により引き起こされた事件…
探偵業者もこの事件と同様の個人情報の不正取得による違反行為により探偵業そのものが社会的信用を失墜させてしまうことを招いてしまう恐れがあります。
そもそも個人情報の不正取得とはどういったことなのか説明したいと思います。
探偵業の業務の適正化に関する法律(平成18年法律第60号。以下「法」という)が規定する「探偵業務」とは他人の依頼を受けて、調査対象人物の所在又は行動についての情報(依頼に関係するもの)を収集することを目的としています。
手法として面接による聞き込み、尾行、張り込み、を行います。(GPSの使用や防犯カメラの使用もこれらに類する方法として含まれています)実地、現場に調査員が直接赴き、調査を行いその調査結果を当該依頼者に報告する。という流れで「探偵業務」は成立します。
電話で聞き込みするだけ、インターネットで調べるだけ、の報告は探偵業務にあたりません。
最近、インターネット上に戸籍謄本や住民票の写しなど取得できる個人情報の入手を請け負う旨の広告が見受けられますが。適法な手続きをしないと入手できるはず無い「戸籍謄本、抄本」、「住民票の写し」等の個人情報を何故、探偵業者が入手できるのでしょう?
常識で考え想像するだけで判るはずです。
探偵業者は個人情報を不正取得することを探偵業務として許される訳がありません。権力云々の話ではなく犯罪行為にあたるからです。
戸籍法違反、住民基本台帳法違反、不正競争防止法違反等…
要は警察に捕まっても仕方ない悪いことをしてるってことなんですね。そういう法律の知識を得ようと興味を持たないと得られるものではなく無知がゆえにやってしまってた人も居るかもしれません。
知らなかったからといって済むと思ったら大間違い。無知は人間として愚かなことです。知っててやってればもっと愚かなこと。
「成らぬものは成らぬ」
ごく当たり前な道徳のお話に過ぎません。
やってはいけない悪いことはやるな、それだけのことなんです。
依頼する側もこれを頼んではいけないし引き受ける探偵業者側もこれを拒むこと。